世代と年代

ふと気になったことがある。

「世代」と「年代」。何気なく会話の中で使っているけど、どうして使い分けているのだろう。

ちょっと整理してみよう。

 

世代と年代はリンクしているがイコールではない。

私自身、超氷河期世代で、1980年代生まれ。ロスジェネ世代などとも言われる。

何気なく使っているが、どんなときに「年代」「世代」を使っているのだろうか。

 

たとえば団塊の世代といえば、

団塊の世代(だんかいのせだい)とは、日本において、第一次ベビーブームが起きた時期に生まれた世代を指す。 焼け跡世代(あるいは戦中生まれ世代)の次の世代に当たり、第二次世界大戦直後の1947年(昭和22年)~1949年(昭和24年)に生まれて、文化的な面や思想的な面で共通している戦後世代のことである。(wikipediaより)

一方、1980年代といえば、

ファミコン、バブル、漫才ブーム、冷戦崩壊などいろいろな出来事がある。

 

「世代」と「年代」の使い分けをどうしているか、まとめてみよう。

世代

  • 時間軸のくくりは厳密ではない。
  • その時代にあった出来事の一つにフォーカスしていることが多い。

   例:氷河期世代

 

年代

  • 時間軸のくくりが厳密。
  • 体験したこと、出来事を語るときに使われやすい。

 

 

地球の歴史を学ぶとき、地質で年代を見分ける。

地質年表というのがあって、これを見ていると自分の中の時間軸が拡大していくのを実感できる。

日本史、世界史とはまた違った視点に立てるのが魅力だ。

 

そこから「世代」「年代」という言葉に立ち返ると、より視界がクリアになる。

時代が抱える問題をわかりやすく表現するためのものが「世代」。

そして、年代はただの時間的な区切りであり、そこに含まれる意味はない。歴史の中の出来事を指し示すときに、1年単位ではなく10年、100年単位などざっくりした説明に使う。

 

そして自分が日常生活でどう使っているか振り返ってみると、確かにその通り。

「世代」を使うときは何かネガティブ、「そういう時代だから仕方ないよね」といった環境に原因を求める、皮肉、比喩的表現として。

けれども、ときにポジティブ。例えば、今では体験できないことを体験できた世代であることを自慢したいとき。

一方、「年代」は、そのときにあった歴史的事実として、説明として使っている。年代で語るときは、客観的な視点を持っているという意思表示としても有効だ。

 

「世代」という言葉を使うときは、そこに何を思うのか。

どういう背景、思いを抱いているのか。

ここに意識を向けると自分の気持ちを深掘りできそうだ。

何か思い込んでいないか、先入観を持っていないか、考えに偏りがないか、、、、

 

問いかけていける。